約３５年前の話です。当時小学５年生だった私は普通の生活を過ごしておりました。
ある日の朝、目が覚めると母親の姿がありませんでした。子どもながらに薄々、両親の不仲は感じておりました。
ふと何故か『母ちゃんに2度と会えない。』と感じた事を今でも鮮明に覚えています。
その日以来、結局、母に会う日は１度もありませんでした。

その日から約２０年、父は男手１人で私に愛情をたっぷり注ぎ育ててくれました。　
その父も年老い、癌で7年前に他界いたしました。
親父が他界して数年、独りで死なせてしまった後悔が何年も後ずさり致しました。
私自身もその後数年間、孤独を心底感じました。
きっと同じ想いをしてる人は何人もいるに違いない。
もう1度、新しい人生を始めたいシニアの方も本当にたくさんいるに違いない。
けどシニアの婚活の場など、まだまだ少ない。数少ないならば私が創ろうと思った事が始まりです。

ある日、スーパーへ買い物に行くと1人のおじいさんが惣菜売り場でコロッケを買っておりました。
『きっとこの老人は1人でこのコロッケを食べるに違いない。』と背中を見てそう感じました。
またある日は大きなオシャレなレストランへ出かけた時の事です。
私の席の前には女子大生たちが女子会をし、そして今の私の家族。
そして私の後ろの席には、おばあさんが食卓全体に食べきれないほどの料理を並べて一人で食事をしていました。
最初見た時には、旦那様がいるのかな？と、その量をみて感じましたが、その方は終始一人で食事をされておりました。
『きっとこの日はこの方にとって何かの記念日に違いない。』と思いました。
きっとそこに姿が見えないおじいさんの分の食事が並んでいたのでしょう。
一人のおばあさんの表情からそう感じたのです。

私はきっと今後、1人でも多く、独りの方を減らしていくでしょう。
1人でも多く家族を作るでしょう。そして１人でも多く笑顔が見れる日を創るでしょう。淋しさなんて必要ないですよね。

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